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創成期・農業機械からキャタピラーへ (1880年代〜1920年代)
1880年代 キャタピラー社のルーツとなるダニエル・ベスト社とC.L.ホルト社が、アメリカのカリフォルニア州で農業用トラクターの製造を開始。
1904年 C.L.ホルト社が、ぬかるんだ土地での作業を可能にする**無限軌道（クローラートレッド）**付きの蒸気トラクターを開発。これが「キャタピラー（芋虫）」と呼ばれるようになる。
1910年 C.L.ホルト社が商標「Caterpillar」を登録。
1925年 ホルト社とベスト社が合併し、「キャタピラー・トラクター・カンパニー (Caterpillar Tractor Co.)」が設立される。これが現在のキャタピラー社の直接的な起源。

建設・土木機械メーカーとしての成長 (1930年代〜1970年代)
1931年 ディーゼルエンジンを搭載した最初のトラクター（ディーゼル・キャタピラー・トラクター）を発売。
1940年代 第二次世界大戦中、軍用車両やインフラ建設用のブルドーザーを大量に供給し、大きく成長。
1950年代 世界的な高速道路網の整備やダム建設などの需要拡大を背景に、油圧ショベルやモーターグレーダーなど、製品ラインナップを拡大し、グローバル展開を加速。
1963年 日本の三菱重工業との合弁会社「キャタピラー三菱株式会社」を設立し、日本での生産・販売を開始（2008年に合弁解消）。

グローバル展開とブランド統一 (1980年代〜2000年代)
1986年 社名を「キャタピラー・インク (Caterpillar Inc.)」に変更し、多角的なビジネスを行うグローバル企業であることを明確にする。
1990年代 世界戦略を推進し、アジア、南米、ヨーロッパなど世界各地に生産・販売拠点を拡大。
2000年代 排出ガス規制の強化に対応するため、環境技術に大規模な投資を行う。
2001年 建機の状態を遠隔監視するテレマティクスシステム「Cat Product Link™」を導入（コマツのKOMTRAXと並ぶ先駆的な取り組み）。

技術革新とソリューション提供 (2010年代〜現在)
2010年代 **自律運転（無人運転）**技術を搭載した鉱山用トラックを開発・導入し、鉱山現場の効率化と安全性向上をリード。

現在 IoT、ビッグデータ、電動化技術への投資を強化し、単なる建機メーカーではなく、「ソリューションプロバイダー」としての地位確立を目指している。

MF24/MF31/MF35/MF40/MF44/MF55/MF60/MF61

世界最大級の建設機械・鉱山機械メーカーであり、建設、鉱業、エネルギー・輸送分野向けの機械・エンジン・ソリューションをグローバルに展開しています。

製品ポートフォリオが非常に幅広く、油圧ショベル・ブルドーザー・ホイールローダー・オフハイウェイトラック・鉱山用大型トラック・ディーゼル／天然ガスエンジン・発電設備などを含みます。

ブランド力とディーラーネットワークが強固で、世界中（100 を超える国・地域）に販売・サービス拠点・代理店網を持ち、「CAT（キャット）」ブランドが建設機械の代名詞となっています。

技術革新・デジタル化に積極的で、「スマート建設」「IoT・接続機械」「無人・遠隔操作」「省エネ・低排出ガス機器」など次世代建設機械・鉱山機械への対応を進めています。

持続可能性・環境対応にも力を入れており、カーボンニュートラル／低排出ガス／再生可能エネルギー／エネルギー効率向上などを企業目的として掲げています。

金融・サービス事業も併設しており、機械本体の販売だけでなく、リース・レンタル・保守サービス・中古機械の流通・部品サポートといったトータルソリューションを提供しています。

世界的な景気・インフラ投資・資源価格・建設／鉱山需要の影響を大きく受けるため、機械需要の変動リスクが高いという面もあります。

製造・調達・販売・サービスの多拠点グローバル体制を持つため、部材コスト・物流コスト・為替・関税・地政学リスクの管理が重要な経営上の課題となっています。

大型機械ゆえに導入コスト・保守コストが高く、機械の稼働効率・ダウンタイムの管理がユーザー側にとっても大きな検討ポイントとなります。

建設機械市場での競合（他の大手建機メーカー）や、低コスト機械メーカーの台頭・現場の人手不足・省力化需要といった構造変化に対して継続的な対応が求められています。